介護施設で亡くなった後の遺品整理はどうする?【居室の荷物と自宅片付けの順番】

介護施設で家族が亡くなったら、まず施設の担当者に、居室の荷物を引き取る期限、家族が入れる日、備品と私物の区別、利用料の精算方法を確認します。自宅が賃貸なら、その契約や退去期限も早めに確認。居室の荷物は施設の条件に合わせて引き取り、自宅の遺品整理は住まいの今後の使い方に合わせて進めましょう。
最初の連絡で、居室の期限と手続きを確認する

施設から連絡を受けたら、荷物を取りに行く日を決める前に、担当者へ次の点を聞きます。
- 居室の荷物をいつまでに引き取る必要があるか
- 家族が居室に入れる日時と、立ち会いの要否
- 施設から借りていた物と、故人の私物の区別
- 鍵や入館証など、返却する物
- 利用料の精算方法と、返還されるお金の有無
- 荷物を引き取った後の居室確認や書類の手続き
電話では聞いた内容と担当者の名前をメモしておくと、別の家族が訪問するときにも話がつながります。
荷物の量が多い場合は、車を止める場所や台車を使える経路も聞いておきましょう。
施設と一口にいっても、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など、住まいと契約の形はさまざまです。厚生労働省も両者を異なる制度として案内しています。退去日や費用を一律に決めつけず、故人が入居していた施設の契約書を確認することが出発点です。

有料老人ホームの契約をめぐっては、退去後の返金や精算について相談が寄せられています。東京都は、契約書類を退去・精算が終わるまで保管するよう呼びかけています。入居時の契約書や重要事項説明書が手元にあれば、施設からの説明と照らし合わせて確認できます。
参照: 厚生労働省
居室では、持ち帰る品を先に分ける

居室に入ったら、すぐに箱へ詰めるより、「確認が必要な物」「家族が残したい物」「それ以外」の順に見ていくと判断しやすくなります。衣類や日用品も含め、衣類や日用品を含め、家族が引き取る物の範囲を担当者に確認します。
最初に確認したいのは、財布、通帳、印鑑、保険関係の書類、施設との契約書、携帯電話、鍵などです。引き出しの奥や書類袋にも入っていることがあります。自宅の鍵が施設の居室から見つかる場合もあるため、ほかの家族に伝わるよう記録します。
写真や手紙、日記、長く使っていた小物は、処分を急がず持ち帰る箱へ。家族がその場に全員そろわなくても、後から一緒に確認できます。迷う品を一時的に入れる箱を一つ用意すると、訪問当日に結論を出さずに済みます。
施設の寝具や収納用品などは、見た目だけでは持ち主を判断しにくい場合があります。備品か私物か分からない物は、担当者に確認してから動かしましょう。薬や医療・介護用品についても、残っている物を施設に伝え、取り扱いを確認します。
荷物が多いときは、持ち帰る先まで決める
居室から荷物を出せても、自宅に置く場所がなければ次の整理が止まります。段ボールごとに「書類」「写真」「衣類」など中身を記し、すぐ開ける箱と後日確認する箱を分けておくと便利です。
自宅へ運ぶのか、別の家族が預かるのかも先に相談します。故人の物を家族の一人だけが持ち帰る場合は、何を預かったか共有しておくと、後で必要な書類を探しやすくなります。
荷物を運び終えたら、居室に残った物や返却する物がないか、施設の担当者と確認します。退去と利用料の精算に関する書類も保管しておきましょう。
自宅は書類を探してから、部屋ごとに整理する

自宅では、今後誰が住むのか、家を残すのか、退去・売却・賃貸を考えるのかによって整理する範囲が変わります。賃貸住宅の退去予定があれば、施設の荷物を片付ける間にも契約と期限を確認。家族が住み続けるなら、全ての家財を急いで手放す必要はありません。
大型家具から手を付ける前に、契約や財産に関わる書類を探します。郵便物、通帳、不動産の資料、保険証券、公共料金の案内、収納サービスの契約書などが手がかりです。自宅以外に荷物を預けていたことが、請求書から分かる場合もあります。
書類を確認したら、部屋ごとに「残す」「家族で相談」「手放す」を分けます。居室から持ち帰った品も、この段階で自宅の品と一緒に確認すると、同じ種類の物を整理しやすくなります。写真や貴重品だけ先に分け、残りは後日進めても構いません。
居室の荷物と自宅の家財を一度に「全部片付ける」と考えると、残したい品まで急いで処分してしまうことがあります。自宅を管理しながら残す場合と、退去に向けて家を空にする場合を分け、必要な作業を決めましょう。
故人の財産や借金の状況が分からず、相続放棄を検討している場合は、価値がありそうな品の売却や処分を先走らないことも大切です。相続について判断する期間や手続きは、片付けの日程とは別に確認が必要です。裁判所は、相続人が相続を知った時から原則3か月を判断の期間として案内しています。判断材料がそろわない場合には、期間を延ばす申立ての制度もあります。
参照:裁判所
家族で進める作業と、依頼する作業を分ける

居室の荷物も自宅の家財も、家族だけで全て運ぶ必要はありません。何を残すかという判断は家族が行い、量の多い荷物の仕分けや大型家具の搬出については、遺品整理業者への相談を検討できます。
依頼するときは、「施設の居室だけ」「自宅の一部屋から」「書類と写真は家族が探した後に」など、現在の状況を具体的に伝えます。施設から荷物を出せる時間帯や、搬出経路に制約があれば、それも見積もり前に共有しましょう。
見積書では、どの場所の、どの品まで作業対象なのかを確認します。国民生活センターは、遺品整理について複数社の見積もりを取り、作業内容、料金、追加料金の条件などを確かめるよう勧めています。残す品を明確にし、可能な範囲で作業に立ち会うことも大切です。
ライズ・コーポレーションズは、遺品の仕分け・探索や梱包・搬出をサービスとして案内しています。施設と自宅の両方に荷物がある場合は、希望する作業範囲に加え、施設への立ち入りや搬出時間の条件を伝え、対応できる内容を見積もり時に確認してください。
参照:国民生活センター
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