親の部屋だけ片付けたい方へ【二世帯住宅の遺品整理と共有家具の扱い】

二世帯住宅で親が亡くなった後は、家を空にするのではなく、住み続ける家族の生活を保ちながら、故人の持ち物を整理することが大切です。最初に故人の部屋から書類や貴重品を探し、台所や居間の共有品は「今も使っているか」を確認します。誰の物か分からない家具を急いで処分する必要はありません。親世帯の部屋を片付けたいけれど、共用の家具まで動かしてよいか迷う。そんな二世帯住宅ならではの遺品整理の進め方を説明します。
最初に、親世帯の部屋と今も使う場所を分ける
親が暮らしていた部屋の隣で、子ども世帯が生活を続けている。
二世帯住宅は、その状態から遺品整理が始まります。

実家を丸ごと空にする場合と違い、使っている家具や家電まで動かすと、毎日の食事や洗濯に支障が出ます。
まず確認したいのは、家のどこを誰が使っていたかです。
玄関や台所が完全に分かれている家もあれば、居間や浴室を共用している家もあります。親だけが使っていた部屋と収納、家族で使っていた場所、子ども世帯の生活部分を分けて考えましょう。
最初に手を付けるのは、親が主に使っていた部屋です。
共用の台所や居間は、そこに暮らす家族が何を使い続けるか分かってから整理します。親世帯の生活空間が独立している場合も、玄関や廊下を子ども世帯と共用していれば、搬出の際には配慮が必要です。
親の部屋にある物も、すべて故人だけの物とは限らない。
季節の家電や家族のアルバムを預かっていたかもしれません。反対に、共用の棚から故人名義の契約書が見つかることもあります。部屋の境界は作業の目安にし、物の持ち主まで場所だけで決めないことが大切です。
故人の部屋では、家具を動かす前に書類と残す品を探す

故人の部屋に入ったら、最初から家具搬出を始めるのではなく、引き出しや書類箱を確認する。
探したいのは、通帳、保険証券、不動産に関する書類、各種契約書、鍵など。
郵便物にも、故人が利用していたサービスや連絡先の手がかりがあります。
二世帯住宅では、子ども世帯が家に住み続けていても、建物や土地の名義は親ということがあります。
書類を見つけた段階で、家の所有者や契約者を確認しておくと、部屋の今後を家族で話しやすくなります。
名義の確認と室内の片付けは別の作業なので、書類の内容が分からないまま家具を処分する必要はありません。
書類は「すぐ確認する物」と「内容を後で確かめる物」に分け、しばらく保管します。
見た目が古い通知でも、現在の契約や支払いに関係している場合があるためです。封筒ごと残しておくと、差出人や届いた時期も分かります。
写真、手紙、日記、趣味の品は、家族の一人だけで結論を出しにくい物です。残したい人がいるか確かめるため、「家族で相談」の箱を用意します。別居しているきょうだいがいるなら、箱に入れた品の写真を共有しておくと、後日の確認が進めやすくなります。
家具を空にした後も、すぐに搬出を決める必要はありません。
たんすをそのまま使うのか、部屋の用途を変えるのかによって、必要な作業は変わります。
書類と残したい品を先に取り出し、部屋を今後どう使うか決めてから大型家具を動かしましょう。
共用の台所や居間は、毎日使う物を残してから整理する

二世帯住宅で迷いやすいのは、親も子ども世帯も使っていた台所や居間の物です。
食器棚は親が購入したけれど、中には家族全員の食器が入っている。居間のテレビは故人の物だったけれど、今も家族が毎日見ている。こうした品を「故人が買ったから搬出する」と決めると、暮らしに必要な物まで失いかねません。
共用部分では、まず現在使っている物を確認します。食器、調理器具、掃除用品などは、使う家族がいるならその場に残します。棚の中身を整理する場合も、食器をどこへ移すか決める前に棚だけを搬出しないようにします。
一つの家具について、中身は使う、家具は不要という判断もあります。反対に、家具は残したいけれど、中の品は家族で分けたいこともあるでしょう。家具と中身を一組として判断せず、それぞれの使い道を確認すると整理しやすくなります。
長く使っていない物も、その場で一括して処分を決める必要はありません。親が大切にしていた食器や、別居する家族が使いたい品があるかもしれません。共用部分の物は、現在そこで暮らす人の生活と、ほかの家族の希望の両方を聞いてから動かします。
共用の台所を片付ける日は、普段使う食器や調理器具を先に取り分けておきましょう。作業の途中で食事の準備ができなくなる事態を避けられます。片付けた後もその部屋で暮らせるかを基準に、作業する範囲を決めます。
誰の家具か分からないときは、使っている人だけで処分を決めない

二世帯住宅では、買った人、使っていた人、現在必要としている人が異なる家具もあります。
故人が購入した食卓を子ども世帯が使っている場合や、子どもが購入した家具を親の部屋に置いていた場合です。置いてある場所や購入時期だけでは、扱いを決められません。
迷う家具は、すぐに「故人の遺品」「共有品」と決めず、家族で分かる範囲を書き出します。誰が買ったか、現在誰が使うか、残したい人がいるか。購入時の書類がなくても、家族で認識をそろえる材料になります。
故人の財産に当たる品については、同居していた家族だけで売却や処分を決める前に、ほかの相続人とも確認することが大切です。法務省は、相続人が複数いる場合、遺産に含まれる動産などは原則として相続人の共有となり、遺産分割は相続人全員で話し合って決めると説明しています。共用スペースで使っていたことと、その品を誰が相続するかは別の話です。
例えば、同居している家族が食卓を使い続けたいなら、その希望を別居する相続人にも伝えます。
「今は生活に必要なので置いておきたい」と「誰が引き継ぐか」は、分けて話し合えます。判断がつかない家具は、無理に動かさず、確認する人と時期を決めておきましょう。
参照: www.moj.go.jp
親の部屋をどう使うか決めると、片付ける量が見えてくる

親の部屋を空けた後、すぐ子ども世帯の部屋として使うのか、しばらくそのまま残すのか。ここが決まると、どの家具を搬出するか判断しやすくなります。
部屋を早めに使う予定があるなら、書類や思い出の品を取り分けた後、残す家具と搬出する家具を決めます。
すぐに用途が決まらないなら、通路を確保し、傷みやすい物を確認するところまで進める方法もあります。遺品整理を一日で終える必要はありません。
保留品の置き場所にも注意が必要です。
親の部屋から出した箱を共用の廊下や子ども世帯の部屋に積むと、暮らしにくさが別の場所へ移ります。「家族で相談する品は親の部屋のこの一角」など、置き場所を一か所決めておきましょう。
大型家具を搬出するときは、階段や扉の幅、壁との距離も確認が必要です。
二世帯が使う家具や床を傷つけずに運べるか、作業する時間帯に家族の出入りと重ならないかも考えます。親世帯の玄関が独立していても、駐車場所や建物の外周は共用かもしれません。住み続ける家族に影響する場所を先に確認しておくと、作業日を決めやすくなります。
業者には「片付ける部屋」と「触れない場所」を具体的に伝える
家族だけで親の部屋を整理し、大きな家具の搬出を業者に相談する方法もあります。
遺品整理を依頼する場合は、家全体ではなく、どこを作業対象にしたいかを最初に伝えましょう。
「親の寝室と隣の納戸を整理したい」「居間の食器棚は残す」「子ども世帯の部屋には入らない」と説明すると、住み続ける家族の希望が伝わります。親の部屋に保管してある子ども世帯の物や、まだ家族で決めていない家具も、作業対象から外しておきます。
見積もりでは、仕分け、梱包、搬出の範囲に加え、作業後に部屋をどの状態にするか確認します。
家具を出した後の部屋を使う予定があるなら、その希望も共有しましょう。国民生活センターは、遺品整理の契約で具体的な作業内容と料金を確かめ、残す品と処分する品を明確に分けるよう勧めています。
www.kokusen.go.jp
手放す家具を廃棄物として収集・運搬する場合は、市区町村からの委託や一般廃棄物処理業の許可が必要です。
搬出した家具を誰がどの方法で処分するかも、見積もり時に確認してください。
www.env.go.jp
住み続ける家を守りながら進めたいなら、ライズ・コーポレーションズへ

二世帯住宅の遺品整理では、親の持ち物を整理することと、家族の暮らしを続けることを両立させる必要があります。
共有の家具を残し、親の部屋だけを片付けたい。別居する家族と確認してから搬出したい。そうした希望を、家全体の片付けと同じ内容で進める必要はありません。
ライズ・コーポレーションズは、遺品の仕分け・探索、梱包・搬出、買取査定や遺品供養に対応しています。
整理後の住まいや不動産についても相談できるため、親世帯の部屋を今後どう使うか迷っている段階から話をつなげられます。作業する場所と残す物を現地で確認し、希望する範囲と費用を見積もります。


親の部屋を整理したいけれど、共有の家具は使い続けたい。家族だけでは大きな家具を動かせない。
住んでいる人の生活を守りながら遺品整理を進めたいときこそ、ライズ・コーポレーションズへご相談ください。